国語教師から言われた思いだすこと
桜色の染め物を作る時は花弁じゃなくて木の皮を剥いで煮詰めると赤くなるんだという。
全部で赤い色素を作るんだという。
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友情なんてギブアンドテイクだと言い切った社会科教師は40代で自殺している
桜が咲き始めてなんとはなしに別れについて物思ってみるけれども
そんなにそんなに涙を零すような死別も離別もなく
生きているなあ
不謹慎憧憬
それでも人づての遠い別れを聞くと
私の端からほつれてくずれていくようなイメージがある
視覚のない文章をぬくもりを浴びながら思う
素手で木肌を触るような/
子供みたいに請うように手を伸ばして
あたたかな君に触れて抱きすくめて
うなじに顔を埋めて
君の匂いと安心したように
子供みたいに笑う君
(君達の話)
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