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取扱注意書

詩とかなんか http://po-m.com/forum/myframe.php?hid=9355 自己紹介は最初の記事で。 http://blueberry.7narabe.net/Entry/1/

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サイレントジャック

イヤホンをつけてゴーグルつけてフードを被ってパーカーのポケットに両手を突っ込んで歩いている半ズボンの男
そいつこそがサイレントジャック
くちゃくちゃとガムを噛んでなんでもないように歩いている男
そいつこそがサイレントジャック
大罪人サイレントジャック
そいつの罪は人々から無音を奪ったことだ
ほら今も道を歩いているだろう
誰も気付かず風景の一部となっているだろう
それこそがあいつの罪サイレントジャック
あるいは眉を顰めるかもしれないが
多くは耳を欹てず無関心のまま
通り過ぎるだろう
それこそが我らの罪サイレントジャック
ほら今通りすがり子供が風船から手を放した。

風船は男の顔の横まで浮いて
男は口元を小汚く鳴らした

風船は少しだけ汚れた吐息に怯んだものの
吐き出されたガムを貼りつけられたものの

そればかりでは気にもとめなかった…

風船は空へ向かった

子供は男の行為に気を取られていたから
ああ、と声を漏らすのを忘れてしまった

ヒーローにはなれないサイレントジャック

子の手を引く親は何も見ていなかった
立ち止まりかけた子の手を引いては
あら、とようやく空を見上げた

その頃にはサイレントジャックの背も
その場から離れていた

あいかわらずイヤホンから音は静かに漏れてはいたし
ガムのなくなった口元をくちゃくちゃとはさせていたが
口の中はしくじりに苦虫の味がするのだった

ファイア

友達はいつもパンストを被って火炎瓶を投げつけていた。
「私が始めるんじゃない、あっちが始めるんだ」
そう言いながら投げられた方へ投げ返していて
私は友達の普段かけている眼鏡の度数について考えることにした。


私はもらい火が怖くて精々が薪を拾うことくらいしかできなかった。
友達にバレた。




かわいそう

なにをなくしたの
なにもなかったの
泥に汚れたか
波に埋れたか
年もわからぬ顔
何もわからぬ顔
はなつはな
かわいそう
かわいそうねえ

簡単な感嘆詞は
5時からのセール
99円市のチラシに
載って今は手の中 明日はゴミ箱

かわいそう
かわいそうねえ

・・・

本を育てる

死んだ細胞とともに地に埋めると
新しい細胞とともに芽吹きます
時折不要土を混ぜてあげましょう

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